第47章 determination ■
なに…考えてんだこの人は…
レイさんが欲しければ殺せ?
ハッタリか?
俺を試してんのか?
いや、違う…
さっきから、
見たこともないくらいの雰囲気を纏ったこの碧眼…
「…ねぇ、ほら。早くしてよ恵。
心臓はここ…だよ…」
五条が青い目を煌々と光らせながら切なげに笑って自分の心臓を指さした。
「…どういうつもりだよ…」
「僕はもう……」
小さくつぶやくその言葉に耳をすませる。
「… レイがいないと息ができないし安らげない。
レイが僕に力をくれて、レイだから、僕は幸せでいられる。」
はぁ…と自嘲気味にため息を吐く五条に
伏黒は息を飲んだ。
「… レイじゃないと、ダメなんだよね…
傍からいなくなったら、完全に僕は生きられない…」
そう。
酔っ払ってあの時言った言葉…
あれは心の底から出た僕の本音だよ…
「僕が幸せでいるためには、レイが必要なんだ。
ていうか、生きてくために必要。」
言っとくけどこれ、全部大真面目な本音。
"2度目" はもう、耐えれないから…。
独り言のようにうつむき加減でそう静かに呟く五条に、伏黒は眉を顰める。
感じたことの無い空気が纏っていて気味が悪くもなる。
「…でも、
死ねば、"無" だ。」
その言葉に伏黒は目を見開いた。
「そうだろ?」
五条の目は真剣そのものでこちらをまっすぐ見ている。