第46章 domain
「でもね、クマ聞いて。
あの恵くんとの…そのっ…あれはさ…
私も突然で避けられなかったんだよ…すごく…
その…っ…びびっくりした…」
「で?」
「えっ、で、で?って……
とにかくその…恵くんが…なんてゆーか…
私のこと…す、好きだとかなんとか…」
「ほう…。まぁ、んなことはあのツンツン頭を見てれば普段から分かりきったことではあったが…」
「えぇっ?!そうだったの?
なんで教えてくれなかったのよ!」
「あ?気付いてなかったのは恐らくお前だけだぞレイ。ほんっとにお前って鈍感なんだか天然なんだか馬鹿なんだかなんなんだかだな…。五条の奴はいっつも目ぇ光らせてんじゃねぇか」
「えぇ……そ、だったんだ…」
レイはしばらく黙って考え込んだ後、パシャパシャと顔に湯をかけ意を決したように言った。
「…ちゃんと、悟に全部話そう。
それで、しっかり謝らなくちゃ…。私が隙ありありでこうなっちゃったんだから、私が悪いんだし…」
「あいつ明日起きれるんかな。超絶おもしれぇ動画撮れたことだし、見せつけてやんのが楽しみだわ。くくくっ…」
「・・・」
クマの言葉にはため息を吐くしか無かった。