第46章 domain
「ちょ!ちょっと悟?!ねぇ!!
うわっ!身体あっつ!!」
急いで五条を抱き起こすが、火照って赤い体はとても熱く、目は虚ろ。
五条が下戸なことは知っているのでレイは顔面蒼白になる。
救急車を呼ぶべきかもしれない?!
でも、これだけ吐いたなら少しは落ち着いたかな?!
いろいろ考えながら、五条をころころ転がしてひとまず退けてから、吐瀉物を片付ける。
「うう〜レイちゃあん…どこぉ…なの…
ちゅ、した、い…」
ボヤボヤと呟くその言葉に耳をすませ、片付けながらもクマに尋ねる。
「ね、クマ、どどうしちゃったの一体?
悟がこんなにお酒飲むとかおかしいよ…
なんかあったの?」
「あ?…それ本気で言ってんのかぁ?」
「え?」
「……てめ…おい嘘だろ、
呆れてものも言えねーな…」
「…あ…もしかしてっ…えっ…」
レイはようやく思い出した。
そうだ…クマと虎杖くんに、恵くんとの……
一瞬だけ見られてたんだっ…た……
「っな?!…ちょ、ちょっとクマっ!
なんで悟に言うの?!別に言う必要のないことでしょ?!」
「てめぇなぁ、人のせいにすんのかぁ?
それに報告したのはおいらじゃねぇ、赤毛野郎だ!」
「・・・っ」
何も言えなくなってしまった。
とにかく黙々と床を拭き、片付けていく。