第46章 domain
笑ったり泣いたりキレたりしている明らかに情緒不安定な五条に対し、さすがのクマも苛立ってくる。
「あーくそ、レイの奴、まだかよ…」
「うわははぁぁああん!レイ゛ーーー!!!」
「だぁあ〜っ!うるっせぇぇ〜おいらじゃ相手しきれん!」
「あ゛いだいよ〜!!レイ〜!!
抱きしめだいーー!!…グビ、プハッ」
「うおあっ!おま!いつの間にそんな飲んだんだよ!」
「だい゛ずぎ〜♡離れないでレイ〜!」
「っう!やめっ!!ひっついてくんな!
つーか服着ろよ!酔っ払い不審者か!」
「うっうっうっ…やっとの思いっで手に入れたっ、お、お姫様に、僕はぁ゛捨てられるのぉっ?!ねぇ゛ーーっ?!」
「……ネガティブかよ。」
「まっでぇぇ〜!!行かないでよぉ゛!!
僕のがぜっっっっったいっ!にっ!
誰よりも愛しでる゛ーーー」
「……だろうな。つぅかこっち来んな!!」
「捨てなっでぇ!ねぇ僕のっことっ…好きじゃなっ…の?」
「いつものうぜぇくらいのポジティブ五条はどこ行ったんだよ…つぅかそれもう寄越せっ!」
「きゃぁあっ!いやんんん!」
「女みてぇな声出してんじゃねえよキメェな!」
五条は上半身裸のまま、クマの取り上げようとする酒瓶を必死に振り回し、まだ飲んでいる。