第46章 domain
虎杖とクマは、この日の 任務という名の実習を無事終え、ようやく伊地知の車へと戻ろうと踵を返していた時だった。
「あ!!」
突然クマが声を上げたので、虎杖は立ち止まり、自分の頭の上に乗っかっているクマを黒目だけで見上げる。
「なに?どした?」
「おいらすっかり忘れてたぜぇ!
五条の野郎から、レイのとこへ行くよう言われてたんだった」
「なんで?援護しに?
でもレイさん強いし、今日は伏黒といるんじゃ」
「それが理由らしい。」
「っえ?なんで?どゆこと?」
「ふっ…さあな。まぁ、一つだけ言えんのは、人間ってのはめんどくせえ生き物だっつーことだ。」
「え?」
「なぁお前も来るか?
ひょっとしたらひょっとするとだが、おもしれぇもんが見れるかもしれねぇぞ。」
「えっ、マジ?!なにおもしろいもんて!
もしかしてレイさんと伏黒の任務地って、遊園地かなんかか?」
ボンっっ!!!
その言葉を無視し、
クマによってその場から瞬時に1人と1匹はいなくなった。