第45章 complexion ■
「…っい…痛い…よ…悟っ…」
「ー…我慢、して、…ん…」
「…っはぅ……ひ……」
五条の唇が赤く染っていく。
それがなぜだか官能的すぎてレイの顔まで赤に染まっていった。
「も……いいっ…よ…」
痛みより艶かしい舌の動きの快感で膝が震え出す。
五条はひたすら愛撫するように優しく膝に口付けし、血が止まったところでようやく離しペロリと口回りを舐めとりニヤリと笑った。
レイは息を荒らげながらなんとか言葉を紡ぐ。
「……吸血鬼…なの?」
「そう。美味しかった。ごちそうさま。」
そう言って落としてきたキスは、僅かに鉄の味がした。
五条は額をくっつけて舌なめずりをする。
「…わぁ、レイ、なんかすごーくエッチな顔してる」
「っ、さ、さとるこそそんなエッチな顔してこんなことして…ホントになんか…私はもう…見てらんないよ…」
色っぽくて卑猥なその顔を直視していられなくて、顔を背けて目を瞑る。