第43章 MY ALL
「……いて」
「…ん?」
「…抱いてっ…悟…」
泣きながら懇願するようにそう言って
僕の胸元をぎゅっと掴んでいる。
「… レイ…でも体はだいじょ」
「いいからっ、抱いてっ…今すぐっ…っ」
言葉を遮ってまで強くそう言うレイにゆっくりと覆いかぶさった。
泣きじゃくっているレイの歪んだ顔に何度もキスの雨を降らせていく。
「大丈夫だよ… レイ…
なにがあっても…僕がレイを守るからね…」
僕の命に変えても…
死んでも守りきるよ。
二度と死なせない。
二度と怖い思いをさせない。
今度こそ…ね。
そのためなら僕は、
なんだってする。