第43章 新年度の始まり
次の日、百と一緒に事務所に向かう。
「おっはよぉーん」
「おはよう」
「おはよう」
「おはようございます」
「七桜、おかりんから聞いたよ?どうしてすぐ受けないの?」
「・・・千にも聞いてからって思ったの」
「ユキもそんな怒って言わなくたって・・・」
「怒ってない。僕はやればいいと思ってる。元々七桜は1人でもやっていけるだけの実力はあるんだ。それを見せられるって思ったら嬉しいし、Re:valeすごいだろ!って自慢もしたくなる。だからやりたいって思うなら、僕はやってほしい。やってみて、どうだったか僕らに教えて欲しい」
「ねぇ?俺が言った通りでしょ?ユキも応援してくれるからって。ね?ユキ」
「当たり前だ。実際それぞれで仕事はしているんだし、問題ないよ。頑張ってきな?」
「ありがと」
「では、お受けすると返事してきますね!」
おかりんはピューっと事務室に向かっていなくなった。
「千、これクリスマスプレゼント」
「ありがとう。これは・・・モモがしてるのと色違いの同じやつか。へぇ、良くできてる。ありがとう」
「お店のだから変なワケないでしょ?」
「モモは気付いてないのか?・・・これは七桜が作ってくれたんだよ」
「・・・えぇぇ!!??ごめん、全然気付かなかった!」
「ほら、どこにも売ってる物に付いてるタグがないだろ?」
「ホントだっ!!七桜作ってくれたの気付かなくてごめん!ありがとー!ユキもありがとー」
そう言って百は2人を一気に抱きしめる。
「モモ・・・ちょっと苦しい。それだけの物を作ってくれたってことでしょ?これって、ずりさがらないからいいよね。頭から被るだけで良いしね。・・・フッ、モモはやっと指輪あげられたんだね」
「うん!喜んでくれたからモモちゃんめちゃくちゃハッピー」
「ハッピーな2人を見られて、僕も嬉しいよ。はい、これは僕からプレゼント」
「俺らって仲良いよね・・・」
「プレゼントかぶるとかあり得ない・・・でもうち自分の分作れなかったから嬉しい。ありがと千!」
「俺も1日ずつ着けるもん!今日は七桜のだから、明日はユキの!それに何個あっても困らないしね」
「そう?」
「そうだよ。服に合わせて替えられるし重宝するよ」
そうして、今年ももうすぐ終わる...