第30章 新居
最近、七桜が楽しそう。バイトも上手くいってるみたいで安心。
ユキはバイトしては首にされるを繰り返して自信をなくしてるみたいだ。
それから、俺も髪の毛染めたしピアスもユキに開けてもらった。
超怖かったけど...
ユキが先端恐怖症だから、尖ってない調理道具を七桜が探して買ってきてくれた。
それからユキは七桜に料理を教えてもらったりして、少しずつ作ってくれるから嬉しい。
そして...最近、家の近くに女の人がよく立っている。
始めは気にしてなかったけど、毎日同じ時間にいるから怪しいと思ってユキと話をした。
「僕も少し前から気付いてた。僕の後を着けてきてるみたい」
「それって、ストーカーってやつじゃ・・・」
「最近は付きまとう時間も長くなってるんだ。ほら、今も部屋見てるでしょ?」
外を見ると、ずっとこっちを見ている...ちょっと怖いな。
「話しかけてもこないし、何かしてくることもないからどうしようかなって思ってたんだ。七桜にも話そうかと思ったけど、前例もあるし巻き込むかもしれないから」
「とりあえず話してみようよ。何か考えてくれるかもしれないし。ずっと付きまとわれてても困るでしょ?」
「そうね・・・」
俺はさっそく七桜に連絡をして話をした。
「ストーカーって何でもっと早く言わないの?」
案の定、怒られた...
刺激しないのが1番いいけど、ユキに彼女がいるってわかってもらえばいなくなるんじゃないか。
しばらくの間、七桜がバイト終わったら家に来てくれることになった。
なるべくユキと一緒に家に入ったり、歩いてるのを見せて様子を見ようってことになった。
程なくして、ユキのストーカーは姿を見せなくなったから作戦は成功したみたい。
それからも七桜はご飯を作りに来てくれてる。
俺も嬉しいし、ユキも嬉しそうだ。
帰りは交代で送ってるんだけど、俺は暗くて危ないからって少し強引に手を繋いで帰ることにしてる。
ユキはどうしてるか知らないけど...
緊張するし照れくさいけど、でも触れられるのも嬉しいし、こうして歩いてると恋人に見えるかな...なんて。
七桜は俺が言われたら嬉しいと思う事を言ってくれる。
髪の毛染めた時も言ってくれたし、ピアスは一緒に似合うのを選びに行ってくれた。