第29章 Re:vale 再始動
万がいた頃とも、記憶の中とも本当に違うRe:valeになった。
Re:valeのファンはどう思うだろう...
新しいRe:valeも受け入れられるといいな...
そして、ライブ当日。
おかりんには、活動再開することは連絡している。
でも、詳しい事は伝えていない。
準備ができ、3人で気合いを入れ、ますは2人でステージに上がる。
前とは違ったステージのRe:valeにザワつく声が聞こえる...
「こんばんは、Re:valeです。今日は新メンバーを紹介します」
千がそう言って百がステージに上がり、自己紹介をする。
「これから、この3人で新しいRe:valeを始めていきます」
合図があり、私はピアノを演奏し始める。
口元には前はなかったマイク。
受け入れられますようにと願いながら、2人と一緒に歌う。
その様子をおかりんは黙って見ていた。
お客さんは少しずつだけど、前のように楽しんでくれてるように見えた。
緊張していた百も、楽しそうに歌って踊ってる。
(良かった・・・活動再開にはふさわしいステージになったかな)
それから、何度かライブを行った。
3人で楽器を弾く曲もあれば、私が楽器を弾いて2人が踊る曲も...今の私はギター弾くときに少し合わせて踊る程度。
おかりんはどのライブにも顔を出してくれている。
いつ声をかけてくれるのかな...
もしかして、今のRe:valeは気に入ってもらえなかった...?
本来なら千と百の2人グループだもんね。
もしダメだったら、私は大人しく抜けよう。
2人がいるRe:valeが活動するのが重要だから、関わることができるならバックバンドでも何でもいいし。
そう思っていたら、その日のライブ後におかりんが声をかけてきた。
「千くん、七桜さん、お久しぶりです。怪我、治って本当に良かったですね」
「お前っ!何しに来たっ!」
「Re:valeが活動再開した日からずっと見に来ていました。改めて、うちでデビューしてみませんか?」
「万が怪我したからって契約白紙にしたのはそっちじゃないかっ!」
怒ってる千をどうにか落ち着かせないと。
「あの時は・・・力不足で社長を説得しきれず大変申し訳ありませんでした。デビューのこと考えて頂けませんか?」
「千、ちょっと冷静になって。ちゃんと話し、聞こうよ」