Lapis Lazuli 瑠璃色の愛 ~初恋と宝石Ⅵ 気象系
第8章 夜か昼かじぞサマかテッポウか石か2
「羨ましいな……和也様と、潤若は、お小さい時から翔禾姫と遊ぶ仲だったのだな…… 私は……
、雅若のお生まれになった頃、本格的に櫻井家に仕える事になったからな」
どこか寂しそうに呟いた智殿に。
「智……」
苦しそうな表情を見せた潤兄上様。
「智殿…… 幼き頃はともかく。私と潤様も、六年前位前からは周りの者達の思惑や利害が絡んで翔禾姫様にお逢いする事も減っていたのだ」
和也様は、智殿に 心配ないのですよと言うように返されて。
「そう……なのか?」
微妙に……安堵した? というような表情を見せた智殿。
「……さて、鬼ごっこ致しましょう!」
私はその空気を変えるように、明るい声音で返して。
私達は
『夜か昼かじぞサマかテッポウか石か?』
がお気に入りの遊び…… 無心で遊んでいる時は、色々な事から束の間でも離れられる……
至福の時間だった。
屋根裏部屋と言っても、大人五人、子供一人。六人で走り回っても十分な広さで……