Lapis Lazuli 瑠璃色の愛 ~初恋と宝石Ⅵ 気象系
第22章 皆で守り合うのですよ2
和也side
「自分なりに調べていく内に、誰も彼もが被害者であり関わっていないという事が分かったのです。まず櫻井家の方々。翔禾姫と、雅若は、関係ない所か、反対にお命を狙われているお立場。翔禾菜の方は亡くなられ。心労から殿様倒れられた。松本家……潤様もちろん関係ありません。純梨の方様も指示など出しておらず、持女だった智殿の、お姉上様のこずえ様の死によって、いの一番に疑われる立場です。今でも噂され、お苦しい思いをされている」
「純梨の方様の叔父が……噂を流しているのですね」
「そういう事です。和也様。思う事が全く無いとは言い切れませんが……思う事の方向が純梨の方様の叔父の、外喜(とき)殿にのみ、向かっている……という感じなんです。ですから翔禾姫は嘆く必要など無いのです」
「櫻井家が無事なのは。お父上様、私、雅若様を守りつつ、表で腹心の者達と共に、外喜殿と一部の家臣の暴走を食い止めて下さっている、和也様のお父上様のおかげです。ありがとう」
「 翔禾姫様……」
「 和也様は、表でなされている仕事に重点を置いてお働きになったら、出世だって……幼き時より私を守って下さる和也様。櫻井家に関わったばかりに……智殿は、お姉上様を亡くされて…… それなのに私を守って下さる智殿。雅若様も。潤兄上も。 もう二度と、誰からも傷つけられないように。私が守りたいのです」