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Lapis Lazuli 瑠璃色の愛 ~初恋と宝石Ⅵ 気象系

第83章 繋がりし母と子の絆


『翔菜姫様! 『翔禾』はどうでしょう?』

『しょうか?』

『『様々な事に恵まれて周りの人を和ませる事が出来るような人』『色彩豊かな実りある人生.大きな広い心で人々を導き羽ばたいて』生きて欲しいと願いを込めたのですが』

 これまで、爽と名乗る男性が語ってくれる話に、映像として浮かぶ事があっても、中々自分の記憶として形付けられなくて悲しい思いをしていた翔菜の方だったけど。

『名前は、まさ ですの?』

『 『繊細な感性を持ち雅《みやび》な気品ある人』 『 心豊かに広い心で人を優しく包み込むよう人』になって欲しいと願い名付けました』


 今、その瞳の奥、記憶として蘇って来たのは……ふと、自分を心配そうに見つめる雅若に気付いた。

 いつの間にか、自分の隣に寄り添うように座り。優しい瞳で『大丈夫?』と労るように……

「雅若……なんて愛らしいの」


 翔菜の方の呟きに、皆一斉に……

「 翔菜の方?」

 驚き過ぎて固まってしまった爽の隣にて、翔禾姫はみるみる大きな瞳に涙を貯めて。

「翔禾姫……綺麗になって……」

 同じく、翔菜の方を見つめていた雅若の大きく、綺麗な瞳にも涙が溢れ……


「お、おははうえしゃま!」

 瞬間、その場にいた、翔禾姫、爽、潤、和也、智、なずな、翔希の方、陽、純梨の方、早月も。

 溢れる涙が止まらなくなって。


「おははうえしゃま! おははうえしゃま ね?」

『わたしの おははうえ さま ですよね?』


 翔菜の方に抱き付いて、確かめるように泣く雅若に、皆で『そうだよ』『そうですよ』と……


「雅若……逢いたかったわ……翔禾姫……良く顔を見せて頂戴……」

 翔禾姫は、必死に涙を堪えながら翔太菜の方の傍へ。しかし、抱き付いた瞬間、大号泣して。爽は、抱き合い、涙する三人の元へ行き抱きしめると…家族四人、涙に暮れたのであった。
















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