第58章 2nd パパからのプレゼント
ウチの両親は、とっても仲がいい。子である私たちですら羨ましくなるくらい、お互いに相思相愛だ。だから、年頃になった私はずっとそんな両親を見て、私にも心から思い合える恋人が欲しいと思っていた。
そんな私の20歳の誕生日に貰ったのは、ずっと欲しかった外国製の調理器具セット。因みに、数十万する。パパに教えて貰った料理は、そこそこの腕前だと自負している。
そして、もう一つ貰ったのはパパの会社で発売している牧場物語のゲームソフト。これは、幼い頃から両親の影響で私も双子の兄も大好きなゲームだった。
でも、貰ったソフトは私だけのオリジナルソフトだと言う。そんな事を言われたら、直ぐにやりたいって思うよね?
だって、ママに聞いていたんだ。パパとの馴れ初めを。だったら、私もそんな風に出会いたいって思うよね。夢みたいなことを半分は思いつつも、半分は幸せそうな両親を見て願望を持ちつつゲームをスタートさせたんだ。
勿論、今までのゲームだって全クリアしている。出会えたらいいなぁ、私の運命の人に。
私は良くも悪くも、今まで恋人がいなかったから本当に楽しみ。優しい人だったらいいなぁなんて思ってる。
パパは娘の私が見ても、イケメンだしとっても優しい。そして、ママの事を凄く愛してる。
私も私だけを思ってくれる優しい人と付き合いたい。
あれ?ゲームを始めたのに、何か眠い?
そして、そのまま意識を失くした私はあっちの世界に行ってしまったんだ。