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瑠璃色の瞳のその先に

第1章 始まり


中忍試験・本選を控えたある日の昼下がり
私は任務前、いつもと変わらず火影岩の見える離れた岩肌の上に腰を下ろしていた。


「んー、今日もいい天気!
 このまま、何も起きずに平和だと良いのに…」


私は大きく伸びをして、静かに立ち上がり中忍試験で大蛇丸が仕掛けてきた事で、本選で何も起きない様に祈りながら、少し不安げな笑みを浮かべ里を見渡した。


「______!?」

「こーんなところで、何してるのよ、ミズキ?しかも、感傷に浸っちゃってるし」

「………気配を消して背後に立つのヤメてっていつも言ってるでしょ?本気で攻撃するよ?」

「ミズキがオレを警戒してないからでしょーよ?それに途中まで気配を消した覚えはなーいよ!」


またやられた……と、私は突然背後に感じた気配に大きくため息を吐きながら振り返り、銀色の髪をなびかせながら優しく笑いかけてくるカカシに呆れながらファイティングポーズをし、肩を落とした。


「カカシ、今、サスケと修行の最中でしょ?こんなとこで何してるの?」

「ん?何ってミズキが来たんでしょーよ……ここでオレたち修行してるからね?」

「…え?」

「………気付いてなかったのね、お前……」

「いや、ここ、私のお気に入りの場所で……殆ど誰も出入りしないところだかッ!?ちょ!?カカシ、やめて??」

「あんまり、思い詰めなーいの!ミズキの悪いクセだーよ!思い詰めてる時は知ってる気配に鈍感になるんだから!」

「〜〜〜〜!!」


オレはミズキの間抜けな感覚に呆れながら先程、眉間に皺を寄せて里を眺めていたミズキの頭をワシワシと撫で嫌がる姿に満面の笑みを浮かべた。

カカシはいつも私を混乱させる……第七班の担当上忍にして他里に「写輪眼のカカシ」と名を轟かせる木の葉隠れきっての天才忍者、はたけカカシ……小さい頃から仲良しだけど、カカシの女関係が面倒臭くてカカシが上忍として暗部を出てからは、一定の距離を取ってる……なのにこの男は……人の気も知らないで!こんなの見られたら後々面倒くさいのに……と言わんばかりにカカシを睨みつけた。
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