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瑠璃色の瞳のその先に

第2章 葛藤


治療を終え、暗部病棟へと隔離された私はカカシとライトさんの予想通り眠り続け、目が覚める少し前、静まり返った部屋の中で夢をみながらうなされた……。







『……探したわよ、ミズキ ちゃ___ 』







『___ミズキは、渡さ____オレ達の…大切な___』







『___さ___ま!ゃだ………置……イヤァ___ッ!』







「___ッ!はぁ……はぁ……ここは……?」



私は冷や汗を流し息を乱しながら目を覚まし、痛む頭で今の状況を把握しようとするも夢の内容に気を取られた……大蛇丸以外がスモークに覆われて声だけが……あの泣き叫んでたのは小さい頃の私……いや……違うか……業火の中になんか居たこと無いからね……。




『_____キャハハハッ!早く、早く〜』

『____帰るわよー…』



流れる汗を拭いながらベッドを降り、棚の中にある暗部服へと腕を通すと夕日の差し込む窓を開け、外から聞こえる笑い声に安堵し、流れてきたお香の匂いで、アレから二日が経過している事に気付いた……ヒルゼン様の葬儀に間に合わなかった……何してるんだろ……私は状況を理解すると苦笑いを浮かべ目元を手で隠した。




『___カカシが運んで来たのよ!あり得ないわ!それに見た?彼女の術!!』

『里のアレに巻き込まれなかった奴はみんな見てるだろ?あの強さ常識外だろ?』

『カカシ、なんか知り合いっぽかったけど、彼女のせいでカカシに何かあったら困るわ!』

『___お前、カカシさんの何よ?』


あー……またカカシに迷惑かけたか……まぁ、今回ばかりは暴走したし……確かに常識外ね……暗部の中でもビビってる奴ら居たし……まぁ、仕方がない……カカシの彼女かな?そりゃ、私みたいなのが近くに居たら心配よね……さて、行きますか……。



「けどオレは尊敬するよ?瀕死の状態になりながらも三代目や里を守ってたから」

「____ッ!顔に惹かれたんでしょ!!」

「んなわけねーよ!お前、歪んでるな……失礼しま……えっ!?おい!!早く暗部総隊長とカカシさんに連絡だ!!ライさんが部屋に居ない!」


私は酷い顔と分かっていながら部屋に近付く二つの気配を避けるように部屋を後にし、その後、すぐ私の捜索が始まった。
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