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【ハイキュー】思い出すのは、いつも【黒尾鉄朗】

第64章 間違い探し


これまた予想外の返答




俺が残酷?


どういう意味?





「え?」



「聞きたくないけど、聞かなきゃいけない流れだと思うので。

空気を読んで聞きますね。

黒尾さんはその後彼女と順調ですか?」





相変わらずキレた口調で


そして捲し立てるように出てきた言葉の意味を理解するのには

少し時間が必要だった。





…………え?





「は?いないけど」



「………別れ、たんですか?」



「………佐藤とな?」



「いや、じゃなくって。その後」





………?





「いや、いないけど」





………ん?





「ゴメン。なんのこと?」





佐藤が言っていることが

何一つわからない。




たぶん佐藤も、何かおかしい?というように

眉間にシワを寄せながら首を傾げて。



何かを考えている。





「…………あの、黒尾さん。

私と別れた理由ってなんですか?」





理由





「佐藤に、他に好きな人ができたっぽいから。

カナ?」





嘘をつくわけにもいかないから

正直に答えるけど。



でも、言葉にするのは正直まだしんどい。





「え?」





何かを考えているようで


アルコールを流し込んで、佐藤の次の言葉をじっと待つ。





「私に好きな人って、何のことですか?」



「………ゴメンな。言いにくいよな」





配慮が足りなかったな。と反省





「言いにくいって、何がですか?」





…………。





「俺が見たこと、話していい?」





首を傾げながら、はい?という佐藤に



なんとも言えない気持ちになりながらも、


お盆休みに見てしまった光景を話す。





「アレ、お前だよな?」





思い出すように考える佐藤





「そういえば、そんなこともありました。

だけどその相手って、アキくんですよ?」





…………まじかァ




"アキくん" 、ね。






みっともないと思いながら


ずっとソイツに嫉妬していた俺には、正直しんどい。
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