第47章 10月
それからは淡々と毎日を過ごした。
黒尾さんのことでもう泣かないって決めて、
あれから1ヶ月
自分との約束をちゃーんと守れてる。
突然、どうしようも無い虚しさと寂しさに襲われることもあるけれど、
アキくんに相手をしてもらってやり過ごした。
アキくんはどうしようもない私に
泣いていいよって言ってくれたけど、
そこでもちゃんと我慢した。
ただ、なかなか夜眠れない日々が続いてる。
黒尾さんのことは考えないように努めてる。
だけど、なかなか努力は実らない。
眠れない夜は、永遠と黒尾さんのことを考えてしまう。
ものすごく、しんどい。
ただ、毎日朝は来る。
そしてそれに、ホッとする。
世界が終わってしまえ
なんて、
物騒なことはもう考えない。
ただ、1日が過ぎていくことで
黒尾さんとの日常が、思い出に変わって
そのうち。
あんなこともあったな。って
懐かしくなる日が来るんだって。
それだけを信じて。