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【ハイキュー】思い出すのは、いつも【黒尾鉄朗】

第42章 お盆休み(覚悟)


「……………。」





甘えすぎちゃったかな。


ごめんなさい。





「…………お前、俺以外に絶対こんなこと言うなよ。

何されても文句言えないからな?」



「………はーい」



「ほら」





下から手を伸ばしてくれて


その手を掴む。





「腕、痛くない?」



「大丈夫」



「私は、ちょっと痛い」



「…………お前なぁ」





呆れたようにため息を吐かれた。





「…………ねぇ、アキくん。何もしないって言ったよね?」



「……………おーーーー」



「ちょっとだけ、こっち、来てくれない?」



「………………。」





怖くて、


寂しくて。





だからアキくんの優しさに甘えて、


調子に乗りすぎました。



ごめんなさい。





「…………10分だけな?だから早く寝ろよ」



「はーい」





アキくんが、頭をかきながら起き上がって





「もっとあっち行って」



「はーい」





隅に追いやられて




さっきまで私がいた場所に、アキくんも横になる。





「ほら」





差し出された右手に、左手を重ねる。





「ありがとう。ごめんね?」



「謝らなくていいから、泣き止んで

さっさと寝てください」



「うん。ありがとう」





男の人の、ゴツゴツとした手。





ただ、ふわりと鼻をかすめたその香りは



黒尾さんじゃなくて。





また、涙が溢れた。
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