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【ハイキュー】思い出すのは、いつも【黒尾鉄朗】

第35章 仕事と週末と飛行機と


ちなみに研修というのもかなりザッとしていて、


会議室で電話を繋いで、

電話越しの声を頼りに、自分の目の前のパソコンを操作していく

というもので。



せめてテレビ電話だとまだ表情がわかってよかったのかもしれないけど、

通話のみだから相手の表情もわからない。




そして私がそのシステムが初めてだったから

理解するのにもかなり時間はかかるし、

資料はないから自分でメモを取るしかないし。



ただ、まだ頭で理解できていないことを真っ白なノートにメモをするということは、

なかなかハードな所業だった。





当初2時間の予定がこんなことになって

これって、あとどのくらいかかるんでしょうか?

って質問をすれば、



こちらは2時間で終わると思っていたから、

逆にどのくらいかかるか教えてほしいです。と言われた。




え、わかるわけないんだけど。





あと、今行っている業務でミスしてしまい

お詫びの電話を入れると、



(苗字)さん、このシステム初めてなんですよね?

それじゃ困るので、どうにかしてください。


と言われた。




どうにか、とは?




業務内容もさることながら、


担当者がやばいことにも気付いてしまい

久しぶりにこんなに疲れた。





あーーーーーー。

やだなぁ。




けど、始まってしまったものはしょうがない。


選択肢なんてないし、



やるしかない。





とりあえず化粧をしていると、

スマホが震えて



黒尾さんからの着信。





「おはようございます!」



『おはよう。で、マジでゴメン。

今起きて、飛行機間に合わなさそう。

だから、とりあえず空いてる便で帰ることになりそう』





…………黒尾さんが寝坊なんて、珍しすぎる。



というか、初めてなんじゃない?





…………ウン、初めてだ。





「お疲れ様です」



『いや、マジでごめん』



「………黒尾さん。

よければ今日はこのままゆっくり休みませんか?」



『え?』



「あ、いや。会いたいんですけど。

ものすごーーーーく!会いたいんですけど!

だけど、たまにはお家でゆっくり過ごす時間も

いいんじゃないかな?と思ったんですけど。


どうでしょうか………?」
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