• テキストサイズ

【ハイキュー】思い出すのは、いつも【黒尾鉄朗】

第29章 無事に(報告)


「ん"ーーーーーー」



「どうかしたんですか?」





さっきから、

うーん、うーんって


なんか唸ってる黒尾さん。





「はぁ」





まだ二人でベッドでゴロゴロしていたんだけど



なぜかため息を吐きながら

黒尾さんが体を起こして。




床に脱ぎ散らかされていたスウェットを拾い上げて





「風邪引くから」





はいって渡される。





……………。





渡されたスウェットを素直に着る



部屋は暖房が効いているから、別に寒くもないけど。




スウェットを着てベッドの上で胡座をかいている黒尾さんに向き合って座る。




なぜか困ったように頭を掻いてる。





「なにか、ありましたか?」



「………ウン」





何かあるんだろうなーとは思ったけど、


いざ「ウン」と言われると。





身構えて正座で座り直す。





けっこう長い沈黙





こんなに何かを言うことをためらう黒尾さんを

見たことがなかった。





「…………俺、福岡に転勤になった」



「え?」



「4月から、1年間」



「 "修行" ですか?」



「そうデス」





"修行" っていうのは、管理職につく前の1年間

今いるところとは別の支社で研修も含めて仕事をすること。



本当は、なんとかなんとか研修っていう正式名称があるんだけど

みんな修行って呼んでる。





「えー!すごいですね!おめでとうございます!」





黒尾さんの年齢だと、たぶんかなり若い方だと思う。




さすが黒尾さん!って!



ただの部下なんだけど


なんだか私が誇らしい。





「ありがとうございます」



「でもあんまり嬉しそうじゃないですね?」



「お前は嬉しいの?」



「嬉しいし、誇らしいです!

やっぱり黒尾さん、すごい!って!」



「はぁ~~~~。ねぇ、こっち。来て」





ため息混じりの黒尾さんに呼ばれて

黒尾さんにもたれかかるように座る。
/ 355ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp