【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第9章 おもいでのお菓子と…
数日後、オレはグレイスの為に用意したものを持って部屋を訪れた。
「グレイス、邪魔するぞ。
あれから体調はどうだ? ちゃんと食事はとれているか?」
「あっ、イグニス! 心配してくれてありがとう、元気にしてる!
イグニスが沢山お話聞いてくれたおかげだよ!」
オレと目があった途端にパッと満開の笑顔を見せてくれたグレイスにつられて、オレの心も明るくなった気がした。
「それなら良かった。今日はグレイスに食べてもらいたいものがあって来たんだ」
そう言って紙袋に包んだ一つの焼き菓子を取り出す。
「わっおいしそう! これ…パイケーキ?」
「そう。前にグレイス達がテネブラエに行った時、グレイスが食べ損ねたって電話で言ってたケーキがあっただろう?
ノクトもかなり気に入っていたらしくて、詳しい特徴を聞いて時々再現しようとしていたんだ。
だがどうも菓子というのはレシピから分量を変えると上手く出来なくてな…今回ようやく形になったから早速持って来たんだ。良かったらグレイス食べてみてくれないか?」