【FF15】 同じ夢を、あなたと (イグニス・R18)
第24章 カレシとカノジョ
「すまない、痛かったか?」
イグニスが心配そうに眉根を寄せて顔を覗き込んでくる。
待って、と途切れ途切れに声を出したが、それは痛いからじゃない。心配させたくなくて、震える身体で何とか首を横に振る。
事実、私のそこは全く引っかかりを感じさせない程にぬめりを帯びていたし、イグニスの指も優しい力で入る浅さのところにしか届いていない。
ただ、与えられる快感の種類が、強さが、多すぎて待ってほしい。それだけ、なのに。
「そうか。ならば問題ないな」
途端 ふ、と口角を上げて指の動きを再開させた。しかも、敏感な所と中の指を両方。
「ひっ…! や、やだ、それ、やだ…!」
「『やだ?』なぜだ?」
優しく甘やかすように髪にキスをしながらも、イグニスが指を止める気配はない。親指で敏感なところをぐりぐりと、中の指はじわじわと深さを増してくるせいで、独りでに腰が浮いてしまう。
「びりびりする、の…んんぅっ、こわ、ぃ…!」
「グレイス、それは気持ち良くなれるものだと教えただろう。
ほら、前みたいにちゃんと言葉に出して『気持ち良い』って言ってみろ」
「うぅ…ぁ、…ぁ、き、もち、い…ぃ」
「そうだ。グレイスは素直でいい子だな」
小さな子どもをあやすように、イグニスの大きくて温かい手のひらが頭を撫でてくれる。心と身体を落ち着かせるような仕草に心地良さを感じていると中から指が抜けた感覚がして、ほっとして自然と身体の力が抜けた。