第3章 視線の思い
「それじや千帆、俺こっちだから」
「ええ。また放課後に」
翔陽とはクラスが違うため、下駄箱の前で別れ自分の暮らすの方へと向かう。
自分のクラスまで来たときふと視界の端に見えた人が気になりそちらの方へ向くと…
(え、見られてる…?)
何かしたのだろうか?と首を傾げても、話しかけたことはないし、向こうは私を知らないはすだ。
何故こちらを見るのかわからないが、気にしても仕方ないと思い直し、上履きに履き替えた。
(また見てくるわ…。早く行こうっと)
とんとんと踵をちゃんと上履きの中へ入れて自分の教室へと向かった。
見つめていた彼が何かをいっていたのも気づかずに。