第4章 喧嘩するほど仲がいい
「試合?」
ぴったりと二人が重なって先ほど言った言葉を復唱する。これだけ言えば仲良いのでは?と思うのだが、復唱したあと、睨み合う時点で頭が痛い。
「にらみあいはあとにして。続きを話すわよ。
貴方達が先輩と試合をするのよ。先輩に勝ったら協力できると認めてもらい、負けたら先輩達のペナルティーをなんでも聞く。
そうそう影山君。ペナルティーは生半可じゃなと思いなさい。」
「なんでだよ…」
「だって貴方…
チームなんてくそ食らえ…って思ってるでしょ?」
私の言葉に言い返してはこない影山君。
「そういうことだから。翔陽は…少しパシられる程度じゃないかしら」
(まあ、大丈夫でしょね。)
赤い夕焼けを見ながら軽くため息をついた