• テキストサイズ

彼らとの夜 King Gnu R18

第11章 俺のだから(D.T)


「FCのスタッフさんでさー、かわいい子いるよね」

ツアーのリハ日、小休憩の時の理のほぼ独り言が耳に入った。

「へー、どんな子?」と和輝が返事をする。

「ポニーテールでさ、いっつも走ってんだよね、なんつーか小動物みたいでさ。名前なんてーのかなー。今度捕まえよっと」

「理!さっきのひっかかったとこ、もっかいやんぞ」

つい語気を強めてしまった。

「え、大希なに怒ってんの…」

怒ってる訳じゃ、ないけど…イラっとしたのは確かだ。


数日後。

「あの子捕まえて名前聞いちゃった!柳あみちゃんて言うんだって!近くで見たらやっぱかわいいわ〜。俺いっちゃおうかな…彼氏いんのかな」

楽しそうな理にまた軽く腹がたった。何か文句を言おうと思うが思いつかないので、乱暴に席を立ち喫煙所に向かった。

(はあ〜、イライラすんな…)

しゃがみ込んで頭を抱えていると、喫煙所には縁のないはずの和輝が入ってきた。

「どーしたんよ大希」

「あー、悪い悪い。なんでもねーのよ、すぐ戻るわ」

「柳ちゃん?だっけ?あの子の話題になるとイラつくのなんで?
もしかしてだけど付き合ってたりしてる?」

「和輝…お前エスパー?」

「いや遊も気づいてるわw んで、あの子は何なの」

「2人で会ったりは…するけど、付き合っ……てんのかな…」

俺は和輝に彼女とのことをかいつまんで説明した。

「大希は好きなの?」

「んー、ん、嫌いな女は抱けねえわな。かわいいとは、思ってるよ」

「彼女は?好きとか言ってくれんの?」

「聞いたことねえな」

「今の時点では限りなくセフレだな」

「えっ…俺らそんなハレンチな関係?」
/ 120ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp