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bird cage 【R18】

第11章 決意




タケルはゆっくりと身体を起こすと
カヲルの方へ向き直った


「…………何それ…………兄さん……いつからチサトの保護者になったの…?」

「……彼女だけじゃない………タケル……お前の為にも言ってるんだ………ひとりの相手にのめり込み過ぎるのは良い事じゃない…」

「……上手いこと言って……どうせ…僕が離れた途端にチサトは兄さんのモノになるんだろ…」

「…そんな事ない…」

「…分かってるよ…………アイツが…本当は誰を想ってるか………兄さんの気持ちも…側で見てれば分かる………………でも僕は……絶対に手を引かないよ…」

「……」

「………チサトが僕を見ていなくたっていい………僕は兄さんの代わりでも別に構わないんだ…………………母さんだって…ずっと僕をそんな風に扱ってきたんだから…」

「……タケル…」


タケルはベッドから立ち上がると
カヲルの方へ歩いてきた


「……母さんは…いつも僕に兄さんを重ねてた………僕の事なんて見えてなかった!………………母さんにとって僕は…単なる兄さんの代わりでしかなかったんだ…」


全てを諦めたような瞳で
タケルはカヲルを見上げた


「………大好きな人の目に…自分が映ってないって………そんな気持ち……兄さんに分かる…?」







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