第8章 play 6 ※
カヲルはチサトの耳に唇を付けると
低い声で囁いた
「………チサト…」
そして
鏡越しに目を合わせたまま
あたたかな泉にゆっくりと自身を沈めていく
『………ぁ……………っ…んん……』
最奥まで潜ると
チサトは背中を反らして身体を震わせた
『…んんーっ……ハァ……ハァ……ハァ…』
痙攣が収まらないうちに
カヲルは更に腰を動かす
『……ゃ……ん……………ダ…メ…………声……漏れちゃう…』
「……」
カヲルは背中から覆い被さるように腕を回すと
大きな手でチサトの口を塞いだ
「………少しだけ我慢して…」
そう言って腰の動きを早めると
最奥を何度も突き上げる
『………んっ……んっ……んっ……んんっ……』
衣ずれの音に混じって微かに漏れ聞こえる
くぐもった自分の喘ぎ声
鏡に映るカヲルの整った顔が苦しげに歪むのを見ていると
チサトは傷付いた心が満たされていくような気がした
「………っ…く…」
小さな呻き声がして
身体の奥深くにあたたかな欲望が放たれるのを感じたチサトは
目を閉じ
押し寄せる快楽の波に全身を委ねた