• テキストサイズ

bird cage 【R18】

第5章 play 4 ※




「……何階ですか…」

『…………1…2……階…………120…1……』


カヲルは言われた通りにエレベーターのボタンを押した

部屋の前まで行くとチサトの身体を降ろし
ドアの鍵を開けてバッグを手に持たせた


「……ここで…大丈夫ですね…?」

『……』


何も答えないチサトを後に
カヲルがその場を去ろうと背を向けた

その時
背後でバッグが床に落ちる音がして
チサトの腕が腰に回された


「……どうしたんです…」

『……』

「…………蒼井さん……離してください…」

『……』





カチャ

近くのドアから鍵を開ける音が聞こえた


人目を避けるため
カヲルは仕方なく荷物を拾い上げると
チサトと共に部屋の中へ入った


「………蒼井さ…」

『…私を…………抱いてくれませんか…』

「……っ…」

『…………どんな風に思われてもいい………気持ちなんか無くていいから…っ……………………こ…のまま…眠るなんて…………もう………耐えられないんです……』

「……」

『………………助け…て………』



チサトはそう言うと
その場に泣き崩れた






行動が全て裏目に出て

もう
どうしたらいいのか分からなかった




絶望感に襲われ


ただ泣くことしか出来ない





心が壊れる寸前だった














不意に
あたたかい温もりに包まれるのを感じた




顔を上げると
チサトはカヲルの腕の中にいた








/ 147ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp