第3章 play 2 ※
涙を拭くことも忘れたまま下着をつけ
キャミソールを身に付けた時
ベッドルームにカヲルが入ってきた
『……何ですか…』
「…手を出して…」
『……ぇ…』
チサトが不審に思いながらカヲルの前に両手を出すと
手首にヒヤリとした感触があり冷たいタオルが巻かれた
『………ぁ……』
「……早く冷やさないと…跡が残ってしまう…」
『…………ありがとう…ございます……』
チサトはベッドに腰を下ろして
しばらく手首を冷やすことにした
カヲルは
氷水につけて固く絞ったタオルを何度か交換しに来た
おかげで手首の赤みはだいぶ薄くなった
『……もう…大丈夫みたいです……』
「……そうですか………では……お宅までお送りします…」