第7章 両面宿儺
別に覗きたいわけじゃなかったけど。
五条先生がじっと見つめてるスマホの画面が私にも見えてしまって。
「先生……それ何ですか?」
画面に映し出されてるのは、切断されて腐った……。
「指」
「……見れば分かりますよ」
私が訝しげに五条先生を見ると、なぜか五条先生は暗い顔をした。
「まだ、皆実には隠しておこうと思ってたんだけどな……」
唇を噛んで、一世一代の告白と言わんばかりに勢いよく告げる。
「実は僕、人の指を集めてるんだ……っ!」
衝撃を受けた私の顔を見た数秒後、五条先生は「うっそぴょーん⭐︎」なんて言って腹を抱えて笑い転げた。