第6章 ジム巡り
「うむ、ここをキャンプ地とする!」
ガラル鉱山も無事に通過した後、は4番道路の端にあるスペースにテントを建てた。
日はすっかり上り、ちょうどお昼の時間。
このままターフタウンに向かってもよかったが、には目的があった。それは・・・。
「確かこの辺にいたはずなんだけど…あ、いた!」
茂みの中に入り、目的のポケモンを探していると、それはすぐに見つかった。カントー地方とは全く違う姿をし、ガラルの気候に合わせてか、モフモフの毛皮が発達していた。
「ガラルニャース可愛すぎかよ…モフモフしたい…」
そのポケモンは、灰色の毛皮に、二足歩行で歩いていた。
「ゲットしたいなぁ〜でも観賞用にゲットするのはなんか私の中で許されない…強く育てたいけど、ニャイキングには進化させたくないんだよなぁ〜。そんなエゴで捕まえるのは……あああでもあのモフモフに顔を埋めたい!!!」
「ニャ?!」
の気配に気がついたガラルニャースが、茂みに隠れていたを見つけ、そしてギラリと光る爪をこちらに向けてきた。
「敵意を向けられている…でも可愛い…やっぱり捕まえようかな…?」
何をしても可愛く見えてしまうガラルニャースを、やはり確保しようかと空のモンスターボールに手をかけた。
「ニャ…ニャー!!!!」
ゴゴゴゴゴゴゴとからタダならぬ雰囲気と、目の座った顔に恐怖を感じ取ったニャースは、一目散に逃げ出した。
「…うん、やっぱりやめよう」
逃げ出してしまったガラルニャースの後を追うこともせず、は残園に思いつつも、これでよかったのだと思い、テントに引き返した。
(明日のジムチャレンジのために、ハッサムと作戦会議しなきゃ!…モフモフは惜しいけど!)