第15章 真夜中の開幕劇
「キャーーーキバナ様♡!!!来てくれたんですか♡?今夜は寝かさナイトって奴ですね♡♡!!!嬉しすぎて天元突破しちゃいそうです///♡」
「チッ…めんどくさいのが来ましたカ」
インゴは忌々しそうに、スタジアム前にやってきたキバナとネズを睨みつけた。キバナを見つけた瞬間、はテンション高く騒ぎだし、キバナの所へ走って行こうとするのを、インゴは首根っこを掴んで阻止した。
「…仮面をつけてもお前への態度は変わらないみたいですね…」
と、ネズは静かに言った。
「いや……ああ、元気そうでよかったぜ」
一度違うと思ったが、首根っこを掴まれても尚嬉しそうにキバナに手を振るを見たキバナは、否定できなかった。
「ヨォ、お前この間からをつけまわしてた奴だろ」
キバナは目を釣り上げてインゴを睨みつけると、インゴも冷たい目でキバナを睨んだ。
「お前ですカ…街でといい、城といい、邪魔ばかりして消したいと思ってたんですヨ」
「そうかよ----それよりなんだよ、これは?」
涼しそうな顔をしていたキバナだが、とインゴの左右に、宙に吊るされたジムリーダー四人を見て、声が低くなった。
「あは♡ここにいる四人は、私たちにバトルで負けた敗者です!敗者の方はもれなく宙吊りなんですよ♡」
「バトルが盛んな地域と聞いていましたガ、期待はずればかリ。準備運動にもなりませんヨ」
「…」
気分が悪いものを見ているようだと、ネズは思った。
「キバナ、ネズ!気を付けなっ!この男、思ったよりできるよ」
宙に吊るされたメロンが、キバナとネズに叫んだ。
「メロンさん、それにカブさんまで…!」
「すまない、二人とも!僕たちじゃ力およばず…」
申し訳なさそうな顔で、顔を顰めたカブは悔しそうに歯を食いしばっていた。
「…お前がやったんですか、?」
「そぉですよ、ネズさん♡怒ってます?でも、悪いのは負けたここにいる方たちなんですよ?」
なんの悪びれもなく言うは、可笑しそうにクスクス笑った。
「キバナ様とネズさんが私たちに勝てば解放しますよ!勝てれば、の話ですけど♡」
「随分煽ってくれるじゃねーか、」
キバナはすでにモンスターボールに手をかけていた。