第10章 チャンピオンカップ
メガリザードンの大きく青い鋭い爪が、ダンデのリザードンを引き裂こうと容赦無く襲いかかってくると、リザードンは真正面からメガリザードンのドラゴンクローを受け止めた。
ジリリと、メガリザードンの押される力に、リザードンは後ろへ少しずつ押された。
「グルルルルルル」
赤い鋭い目が、リザードンを睨みつけてきた。掴んだ手から伝わってくる自分よりも熱い熱に、自然と掴む力が強まった。フーッ、フーッと、荒い息ですら高熱だった。
「…」
ドラゴンクローを止められたのメガリザードンは、スゥッと鼻から息を吸い込むと、フゥっと青い炎をリザードンの顔に吹きかけた。びっくりしたリザードンは顔に吹き付けられた火を祓うように顔を振ると、弱まった手の力にメガリザードンはスルリと抜け出した。
そしてそのまま頭をリザードンの顔の下から頭突きした。
「リザードン!」
鈍い痛みがアゴに広がり、リザードンはダンデが自身を呼ぶ声が聞こえると、キッと目を開けて、倒れずに踏みとどまった。しかし、火を吹きかけられ、頭突きを食らわせてきたメガリザードンへの怒りは収まらず、大きな雄叫びをあげた。
それが火種になったのか、のリザードンも、ダンデのリザードンも怪獣が暴れるかの如くぶつかりあった。
「ニトロチャージでもっと加速するよ、リザードン!」
「ギュアッ!!」
メガリザードンは青い炎を纏うと、素早くリザードンへ突進していった。
「ソーラービームで向かい打て!」
「バギュッ!!」
急速に緑の光がリザードンの口に集まりだした。キョダイゴクエンの効果でスタジアムは日照り、ソーラービームは待機時間などなく発射された。
ダンと、飛び上がったメガリザードンを追うように、ソーラービーム当たったフィールドや壁から煙が立ち込めた。