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【剣盾】君を待つ

第8章 ジム巡り②


「ネェロォ…っ」

「グゥ…っ」

はハッとラグラージを見ると、ラグラージの口元には霜がつき始めていた。連続で出し続けたことで、元々氷タイプじゃないラグラージは口が冷えていくことに苦痛を感じているようだった。
それはカラマネロも同じようで、ずっと腕をふり続けているせいで疲れが見え始めた。

「一気に決めるよ、ラグラージ!まもる!」

ラグラージは口を閉じると、すぐさままもる姿勢に入った。カラマネロのサイコカッターが連続で3つ当たると、ラグラージはすぐにまもるを解除してカラマネロへ駆け寄った。

「気を付けなさい、カラマネロ!」

ネズはカラマネロに注意するように声をかけると、こちらに向かってくるラグラージを睨みつけた。

「辻斬り!」

「飛び上がって、ラグラージ!」

ダンっとラグラージは上へ飛び上がった。カラマネロの放った辻斬りがラグラージのいた所に当たり、フィールドの床には痛々しい跡が残った。

「空中じゃ身動きが取れませんよ、辻斬り!」

「動けなくていい!まもる!」

飛び上がったラグラージは体を丸めると、自分の周りに大きな透明の膜を張った。カラマネロの辻斬りがそれに当たったがラグラージにダメージはない。

「地震!」

辻斬りの攻撃を防いだ瞬間をは逃さず、すかさずラグラージに指示を出した。ラグラージはすぐに丸めていた体を解き、近づく地面に力強く両足を叩きつけた。

地震は最初に出したものより威力が上がり、もっと近くで受けることになったカラマネロはバランスを崩しそうになった体を支えようと、フワリと浮き上がった。

「至近距離の冷凍ビームを喰らえ!!!」

「カラマネロ!!」

すでに地震を起こしていた体制から、浮き上がって逃げようとするカラマネロに向かってラグラージは冷凍ビームを放った。
ピキピキピキと、咄嗟に振り下ろしたカラマネロの腕に当たり凍りついた。

「ラグウウウ!!!」

ラグラージは力を出し切るように自分の口元が凍りつくのも構わず冷凍ビームを出し続けた。カラマネロの体は氷に覆われていき、ガキン!とフィールドに大きな氷塊が落ちた。

「あぁっ!!!カラマネロが氷漬けだ!!!全く動く気配がない!!くぅぅぅうカラマネロ、戦闘不能ぉおお!!!」

フゥゥゥウと、ラグラージは冷たい息を吐いて氷漬けになったカラマネロを見据えた。
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