第7章 友達
「ルァア」
エレズンとゲンガーに構っていると、の右隣にダンデのドラパルトがやってきた。
「あ、ドラパルト…どうかした?」
フワフワと自分の横に浮遊し、ドラパルトの伸びた頭にの穴から二匹のドラメシアたちがこっそり覗いているのが窺えた。
「えーっと、さっきのバトルすごかったよ!またいつかバトルできるといいね」
「ルパァ!」
ニコッとドラパルトは笑うと、二匹どドラメシアがの首元あたりをグルグルと周りだし、はくすぐったくて笑った。
「あははは!くすぐったよ!!」
落ち着いたと思った笑いがまた戻ってきて、は首をすくめた。
「こら!お前たち!」
がくすぐったさに耐えつつ笑っていると、それに気がついたダンデがこちらへ小走りでやってきた。シビルドンもダンデの後に続いた。
ダンデに注意されたドラメシアは、駆け寄ってきたダンデの髪めがけて、素早く飛び出していった。
ダンデは自分の髪の中をモソモソと動くドラメシアたちを気にする事なく、に話しかけた。
「すまない、こいつらはすぐ悪戯するんだ」
少し困ったように言うダンデに、は首を横に振った
「いえ、逆に元気もらっちゃいました」
は頬を緩ませて微笑んだ。
「そうか…君がそう言うなら」
「「ドラ〜」」
ダンデの髪から顔を出したドラメシアたちは、声を合わせて鳴いた。そしてドラパルトの頭へ戻っていった。
「ルァ?」
まだの隣にいたドラパルトが、の顔を伺うように覗き込んできた。は首を傾げると、ダンデはその様子を見て思いついた。
「君のエレズンを、頭に載せたいんじゃないかな?」
「え?エレズンをですか?でもそれって進化前のドロンチが頭に乗せてないと落ち着かないって思ってたんですけど」
「そうなんだが…君が大事にしているのを見て自分も世話をしたくなったんじゃないかな?」
「私は構いませんけど…エレズン、乗ってみる?」
「…」
エレズンはジットリした目でドラパルトを見上げると、ニンマリ笑っているドラパルトの顔を見て、ギュッとの服を握った。