第27章 イレギュラールーティーン お相手:煉獄杏寿郎
「見事に赤いな…」
私と同じ事を考えていたのか
杏寿郎がそう漏らして
「本当に…ちょっと目が痛いかも」
「飲むか?」
「ああ、ウエルカムドリンク?
確か、無料だったっけ…」
纏めてメニュー類が立ててある
所からドリンクメニューを
杏寿郎が取り出して
その赤いベロアのソファに座ると
こっちに手招きしてくる
確かアルコールも一部は
対象になるんだったっけ?
ドリンクのメニューをふたりで
ソファに並んで座って選んで
「あ、ここ。シャンディガフあるし」
ドリンクメニューの写真を
みくりが指さした
「それは、弱いだろ?」
そう不満そうな口調で返されて
って 強いか弱いで決められるの?
私がアルコール度数の弱いのを
頼んだらダメだって言いたいの?
「だったら…、
スクリュードライバーならいいの?
私、オレンジジュースが苦手なんだけど?」
「別に俺は、
スクリュードライバーにしろとは
一言も言ってないが?
なら、いつものでいいんじゃないか?」
と言いながら杏寿郎が
ドリンクメニューを指して来て
いつもの…と 言われて
「あー、いつものね、…じゃあいつもの
モスコミュールでお願いします。
私はお風呂にお湯を張って来るから」
きっと注文したドリンクが
届いてさっきのケーキ食べながら
飲んでたら いい位にお湯張り出来るし
そう思い立って
お湯を張りにバスルームへ向かうと
円形の大き目のジェットバスで
高い部屋だからだと思って
内心喜んでいたら
分かりやすい場所に
泡風呂の元も置いてくれていて
「あ、何だろ?スイッチ…沢山ある…」
試しにスイッチを押してみると
一つはジェットバスのスイッチで
もう一つは浴室の照明で
もう一つは…
「わあっ!凄いですよ!杏寿郎」
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どうでもいいカクテルの話
シャンディガフ→ビールのジンジャエール割り
ビール飲んでみたいけどあの匂いと味が苦手って
女性におすすめしたいビールベースのカクテル。
ビールを割ってるので、アルコール度数は低い。
スクリュードライバー→ウォッカの
オレンジジュース割、半々位が一般的だが。
飲みやすい甘みの割にアルコール度数はワイン並み。
お酒に弱い女性はすぐに酔っちゃう、
レディーキラーなカクテル。