第26章 口付けからやり直し お相手:不死川実弥
「ああ。もう戻った…、
だからってお前っ、どこ見てって、
見てんじゃねぇよ!
恥ずかしいだろうがっ、
そもそもお前が、こうなるように
したんだろーがよ!!」
じとっとした視線を
みくりが不死川に向けて
「確かにしたのは、私だけど…。
させたのは、不死川君…じゃないのよ」
「………そうだよ。
悪かったっつってんだろーがっ。
もう術は解けたんだから
…いいだろうがよ」
つんっとみくりが指先で
ガチガチにそそり立っている
不死川のその部分をつつく
「じゃあ、これ…は?そのまま?」
「…ああ、もう、わぁったよ。
乱暴にした詫びをしろって事かよ。
そらしねぇでもねぇが、
…って、お前まだ出来んのかァ?」
「むしろ、ちゃんと
…やり直し希望…デス」
みくりがそう言うと
不死川が呆れたように
鼻から息を漏らしながらも
満更でもない表情をして
「なら…、最初から仕切り直しだァ…みくり」
口付けからやり直し
そう言われて 重ねられた唇は
とても とても優しい
いつも貴方がくれる 口付けだったから
まだ 術が解けていないフリをして
ふたりの時間に溺れたい
「んっ…ふっ、はぁ、
んんっ、不死川っく……んっ」
「バカ、違ぇだろ?…名前…っ、呼べェ」
口付けの合間に交わす言葉で
下の名前で呼ぶように促される
口付けからやり直し
「はぁ、んっ、実弥っ…、実弥…」
「ん、みくり…、ふ…っ…」
一度 離した唇を自分から
押し当てて彼の唇に重ねて
何度も食む様に口付けて行く
口付けからやり直し
口付けの合間に
何度も貴方の名を呼んで
口付けの合間に
何度も私の名を呼んで
そう 何度も…
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気が付いたのです、私。
裏のない短い話があるのならば、
その逆もしかりだと!
裏しかほぼない、短い話も
あってもいいんじゃないかって。
そんな発想に行きついたのです。
なら、普段書かないのを…と思って。
ドSな不死川さんにご都合血鬼術で
なってもらっちゃいました✨