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【ハイキュー】 続・波長 【孤爪研磨】

第5章 hotdogs, layer cakes & parfeit









「…お前はほんと、いつもなんでこうなんだろうな」









声まで、優しい。 

くしゃって笑って、
わたしの腰に回してた手を片方後頭部に添えて、ぐって胸に押さえつけた。








「…もう起きんの?」

『………』

「あ、喋りずらいか、わり…」








そう言うとふわっと頭に添えてた手の力が抜ける。








『目は覚めてるけど、動いてやりたことはないよ』

「…じゃーこのまま。俺もっかい寝るから起こして?」

『…ん』







白布くんって、一緒にお布団にいるとこんな風に… 甘いのかな とかって…
想像しちゃうほどに、白布くんに棘がない。

声にも、表情にも、行動にも。








「…その顔誘ってんの?」

『だっ…て……』

「だって?」

『だってなんだか、だってだってなんだもん……』

「…笑 ふざけただろ」

『…笑』







恥ずかしくなってしまって、おちゃらけてしまった。
キューティーハニーで乗り切るべし。見たことないけど。







それから結局白布くんは30分くらい、
甘く甘く、くすくすと笑ったりしながら起きていた。

服は、着てたけどくっついてくるから暑くて脱いだとか。
これって遊児的にアウトなのかな、とか。

天童さんも白布くんと一緒で牡牛座だった、とか。
なんで俺が天童さんと、ってなってもっと詳しく知りたくなって、
占星術とはなんぞや的なことをちょっと調べたこと。
眠たかったのもあってまだよくわかんないからまた調べてみるとか。

そういえば、いつも遊児と行く川でおもしろいお兄さんに会ったよ、とかとか。






甘くて、優しくて、とろみがあって。
まるで事後のような。
そんな錯覚に陥る時間だった。







…これは研磨くん的に、大丈夫だろうか。

だんだんと瞼が重くなって、相槌が曖昧になってきた末に
再びすーすーと寝息を立て始めた白布くんの寝顔を見ながら、
そんなことがふと頭によぎるけど。



この綺麗な寝顔を見ていると、すんっとそんな考えも昇華されてしまった。






お前はほんと、いつもなんでこうなんだろうな、か。
わたしはみんなに守られすぎてるな、とぼんやり思う。
まるで、羊水の中に居るみたいだ。

はて、このままでいいのだろうか、とも。







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