第76章 深紅のバラと浅葱の蝶　※R-18

今の…この瞬間が…

終わらなければ…いいのに…

ずっと…このまま…こうして…彼と

ひとつになって…繋がったままで　

居たい…だなんて…

そんな事を…考えてしまって居て


このまま全部…溶けてしまって…

彼と…杏寿郎と…

ひとつになれたら…いいのに…


「んぅ、はぁ、杏寿郎…、んっ、あぁんッ」

「ずっと、あげは。…君と…、
このまま、こうしていたい…気分だな…ッ」

ズチュンっと彼が腰を強く打ち付けて来て
押し付けた亀頭で子宮口を
ゴリゴリと擦られてしまえば
ガクガクと押し寄せる快感に
自分の身体が反応して震えるのを感じる

「はぁ、んあぁ、こうし…て、いらして…？
私も…、まだ、こうして…、んあぁっ、
居たく…あります…、ああぁん」

「あげは…、好きだ…」

求められて重ねられた唇に
あげはが自分から唇を押し付けると
唇を塞がれて言葉を紡げない代わりに
自分の気持ちを杏寿郎に
伝える様に口付けに応じる

お互いを求め合いながら
お互いに溺れて行く様な
そんな感覚にクラクラと眩暈を憶えつつ
求めても満たしてもそれが尽きる事もなく
自分の奥底から湧いて来るのを感じる

でも…決して…　

その飢えや渇きにも似た様にあるそれは

全くの不快な物を含んでおらずに…

純粋な物な様にも思えて来て

スルスルと杏寿郎の頭を
あげはの手が撫でて

そうしている彼の顔を眺める

こちらの視線に気が付いたのか…

自分が感じている快感に堪える様な

表情をしていた杏寿郎が

こちらに視線を向けて来て

お互いの視線がぶつかり　

視線が交わり合い絡み合う

視線まで重ねて行く感覚に…お互いを

支配し　支配されて行く感覚に　酔いしれる

ズチュンズチュンッと…

中を彼のモノにかき回されてしまって

自分の脳みそが快感に

泡立つような感覚を感じる