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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第73章 洋館の夜 ※R-18



ズンッと…再開をされた律動に

脳が蕩けて痺れるような
甘い快感が満たすのを感じる

何も…考えられない位に…
思考すらも ままならないのに

身体の感覚だけは
研ぎ澄まされる様な…不思議な感覚


これを私に与えているのは 彼で

杏寿郎でありながらに

こうして 誰よりも一番近くに居るはずの彼を

快楽に海に溺れながら その波間の中にも

沈みゆく海の底の中にも…見失いそうになる


「んぁあ、はぁ、あぁああん、
杏寿郎…、呼んで…?もっと…、んあぁん」


繋がりながらに 
自分すらも見失いそうになりつつ

不安に胸が満たされる… 

自分の在処を

杏寿郎の在処を確かめる様にして 

その名を…呼んでしまって居て

彼に自分の名を呼ぶ様にと…求めてしまう


「…っ、ハァ、…あげは…ッ…」

「んんっ、はぁ、はぁ…、
杏寿…郎…っ、あぁ、杏寿郎ッ」


ズンズンっと突き上げられる度に

自分の芯から快感が弾ける様にして生じるばかりで

昇っては 果てて… 果てては…また昇るのを

もう…何度…そうなっているのかすら

分からなくなる


「んぁああっ、やあぁ、
杏寿郎…、んあ、ふあぁあんッ」


沈んでいるのかも 浮かんでいるのかも…

その浮き沈みを繰り返す中で それすらも…

自分の頭が

バカになってしまって 分からずに居て

ギュウウっと救いを求める様にして

その身体に 自分の身を寄せて縋り付く


「…あげは…ッ、んっ…」


その彼の腕に抱き締められて

その腕の強すぎる力が与える痛みが

私をその白に溶ける世界から現実に

こっち側に 僅かの間に引き戻して来て


薄っすらと 開いた瞼の間から


いつの間にか己の視界を滲ませていた

生理的な涙で ぼやけた視界に

切なくその顔を快感に歪める 


その顔が見えた


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