第1章 出会い
入学してはや一か月
桜のピンクの木も緑になり気温も少し
温かくなってきた。
青葉城西高校の1年生水瀬いのりも
クラスになじんで友達とご飯を食べていた。
「ねぇいのり今度の土曜日ひま?ちょっと付き合ってほしいところがあるんだけどついてきてくれない」
高校の時にできた友達の遥(はるか)に言われる
遥は私の事情を高校で唯一知っているので
いつでも頼りになる親友の一人
私は中学のころ父親を亡くし母親が一人で育ててくれている。
父親の職業であった小学校教諭になるのを目指して高校に入るために勉強を頑張りそして母親に迷惑をかけないため高校を特待で入学し学費を少ない金額で学校に通っている。将来のために親戚の子どもの家庭教師もして家庭教師の休みの日はコンビニでバイトをしたり学校や図書館で勉強したりとあまり遊びに行かない。そんな事情を知りつつ遥は私の友達でいてくれている。
それがとてもうれしくていつも一緒にいてしまう。
『うん。土曜日はバイト休みだし大丈夫だよ。それにまだ高校になって遥と遊べてないもんね。どこにいくの。』
「それがね。バレー部に及川先輩っているのね。その人が今すごくかっこよくてバレーの練習試合を見に行きたいんだよね」
聞き覚えのある名前に少し反応してしまう。