第2章 朝からはダメって言ってるじゃん!
「さむっ……」
りんこは後ろから抱き締められる感覚でぼんやりと目を覚ました。
『ん…いま何時…?』
「いまー…7:30…」
時間を聞いた瞬間ハッ!と起き上がる。
『ヤバ…っ!仕事!遅刻する!!』
「りんこなん寝ぼけとんの?今日、日曜日やで。」
『え?はぁ、よかったぁぁぁ。』
凌の言葉に安心したのか、りんこはまた布団にもぞもぞと潜っていく。
「朝からドタバタし過ぎちゃう?」
くすくす笑いながら凌はりんこを抱き寄せる。
『うるさいな…』
「ふふ、りんこの方がうるさかったで?」
『あーもー!そういうとこ…うざ』
「あ、ひどーいりんこちゃん。凌くん泣いちゃうで?」
『………』
朝から凌のだる絡みが始まり、りんこは無視することにしたようだ。
「うわ、無視?ほんまに泣いちゃうで?」
『………』
「え、寝たん?起きてや。なあ、かまってや。」
『………』
りんこは寝てなかったが、完璧に無視を決め込んでいた。
「…もうええわ。」
りんこは凌がだる絡みを諦めたと思って二度寝しようとしたが、違ったらしい。
「りんこは寝とるんやもんな?」