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僕だけのDiVA【R18】

第3章 屋敷※




屋敷の中に入ると
彼女は僕の手を引いてキッチンへ連れて行く


『…ワインでいい?』

「……ぁ……ウン…」


アンナがワインセラーを開けると
高級なワインがズラリと並んでいた


『………じゃぁ………コレを…』


僕は彼女が指差したワインを取り出し
ソムリエナイフでコルクを引き抜いた


グラスを手にしたアンナが言った


『………部屋に行きましょ…』


アンナは僕の手を引いてキッチンを出た

屋敷の中央にある階段を上がり
右側へ
2つ目のドアを開けると
月明かりに照らされた広い部屋の奥に大きなベッドが見えた

アンナは灯りをつけずに窓際のソファへ座ると
テーブルにグラスを置いた

ワインを注ぎ
乾杯する


「……美味しいワインだね…」

『………良かった…』


アンナはグラスを一気に煽ると
ワインを注ぎ足した


「……お酒…強いの…?」

『……まぁ……ね…』


彼女は
そう言うとタバコに火を付けた

煙を深く吸い込んで長く吐き出すと
指先に挟んだタバコを僕の口元に近づける

僕はタバコを受け取り
ゆっくりと吸った


「………静かだね………他に誰も居ないの…?」

『……お手伝いさんがひとり…離れに居るけど……この家には私達だけ…』

「………こんな広い所に…君ひとりで住んでるのか…」

『…… アンナ…って呼んで………アナタは…?』

「…礼音…」

『………礼音…』


僕の横顔を見つめながらワインを飲んでいたアンナが
不意に立ち上がり
膝に跨った


『…………素敵な名前……』


彼女はグラスを上げ
ワインを口に含むと
僕にキスした

唇の隙間から
細く流れてくるワインは
さっきよりも甘くて

僕の身体を
内側から熱くさせた






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