第2章 あの人
リゾットside
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書類の整理が終わり、皆んなが酒を飲んでいる部屋に入ろうとした時
「…」
「…!」
プロシュートの声が聞こえてきた。
少し中を覗くと、今まさにプロシュートがにキスをしようとしているところだった。
「おい…」
自分でも驚く程、腹の底から声が出る。
プロシュートがハッとしてこちらを見た。
ドアを開けて中に入る。
「んだよリゾットか…何怒ってんだテメェ。」
俺は…怒ってるのか?
ああ、本当に胸糞悪い気分だ。
でも、何故なんだ。
「なあ、ってオメェの女じゃないらしいな?なら、俺がどうしようと勝手だろ?」
「……そういう問題じゃあない。女なら他にいくらでもいるだろ。」
もう殆ど眠ってしまいそうな表情のを立ち上がらせる。
がふらつき、咄嗟にその腰を支えた。
『あれ…リゾット、さん?』
「…無理して飲み過ぎだ。マンションまで送る。」
プロシュートの舌打ちが後ろから聞こえてきたが、を連れ出した。
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アジトの外に出るとが地べたに座り込む。
「おい…大丈夫か」
『あるけない…』
溜息を吐き、を背負った。
そのまま夜の路地裏を歩いて行った。
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