第1章 永遠のさよならが近づくに
ネオンライトの影が夜道に伸びていく
街では風磨を探す赤いサイレンが飛び交っている
あいつらに捕まっちゃいけねーんだよ、
俺が先に見つけてやるからな。
勝利からの電話が鳴っている
もう手遅れか?そう俺を急かせる。
隠れている倉庫の窓を雨が叩いた、
絶対、風磨は探しに来る。その時に…。
兄さんたちが危ない!誰よりも早く見つけださなきゃ。
そのとき、壁にかかった写真立てが急に落ちた。
それを手に取る僕。二人の顔に入ったヒビ。
大変だ。騒ぎ出す胸、それを押しのけ、ドアを蹴り開けて無我夢中で走り出す。兄さんたち止めなきゃ