• テキストサイズ

aslan

第10章 夢のあと




胸を撃たれ
重症だった男の証言により
魅音は
二代目となり遺産を引き継いだ後のリンを殺し
義理とはいえ家族である自身とその息子のレイがリンの財産を相続することで
全てを手に入れようと企んでいた事が公になった


そして
3名が死亡したあの夜の事件は
暁辰会の内部抗争として処理された




魅音の葬儀は
内々で行われた


火葬が済むと
リンは魅音の入った骨壷をレイに手渡した




亡き母の遺骨を抱きしめるようにしているレイに
背中を向けて歩き出した

次の瞬間

背後でガシャンと音がした



振り返ると
拳銃を握るレイの姿があった


その銃口は
真っ直ぐリンに向けられている



慌てて間に入ろうとした護衛を片手で制し

リンはレイの目を見据えた





鋭い銃声と同時に

左肩に焼けるような痛みが走った



レイはその場に居た構成員達に腕を掴まれ
拳銃を取り上げられた


地面にねじ伏せられているレイを
リンは静かに見下ろす



『………離してやって……』

「……でも!………………分かりました……」




開放されたレイを一瞥もせずに

リンはゆっくりと車に乗り込んだ





リンを乗せた車が走り去るのを

レイはいつまでも睨み続けていた













/ 48ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp