第9章 運命の夜
『………や………嫌だ……セツナ…………起きて!…目を開けてよ!………死んじゃ嫌だ‼︎』
リンは動かなくなってしまったセツナの身体に縋り付いた
「………誰が……こんな事を……」
亮二は
倒れている男達の方へ目をやる
覆面が外さたその顔は
魅音の護衛についていた構成員達だった
その場に居た者達は
屋敷の玄関から顔を覗かせ様子を伺っていた魅音を見た
「……オマエら…あの女の指示か…?………二代目を殺したら…自分が跡を継いで幹部にしてやるとでもそそのかされたか!」
幹部のひとりが胸を撃たれた男のえり首を掴んで問いただすと
魅音が近づいてくる
「………待ってよ……私は何も知らないわ!………コイツらが勝手にやったのよ!」
その言葉を聞いて
胸を撃たれた男が反論した
「…嘘だ!この女に言われて……俺達……」
傍の頭を撃たれて死んでいる相棒の方を見ると
腰に隠していた拳銃を取り出して魅音に向ける
「………全部……オマエのせいだ……」
弾は左胸を貫き
魅音はその場に倒れた