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蝶【R18】

第6章 新しい生活



ある日のpm7:30
撮影機材の故障で
急にスケジュールが2時間程空いたサトルは
たまたま現場の近くだった " SAISON " に顔を出してみた


「…ぅぃーす…シンヤ…」

「おーサトル…久しぶり!」

『サトル!』

「…お疲れリサ…」


" SAISON "でアルバイトをさせるにあたり
シンヤや店のスタッフ達には
リサの事を従姉妹だと言ってあった


「今日は?ゆっくりできるのか?」

「……本当は朝まで撮影だったんだけど…少しだけ時間が空いたんだ。……それでコーヒー飲みに来た…」

「…そっか……相変わらず忙しいんだな。……時間取れたらまたメシでも行こーぜ…」

「あぁ…」


サトルの元に
リサがコーヒーを運んできた


『お待たせしました♪』

「ありがと」



カウンター越しにシンヤと話しながら
サトルはリサを見ていた

リサが
客が帰ったばかりのテーブルを片付けていると
この店のスタッフのタクミが来た


「……リサ………俺…運ぶよ…」

『…ぁ……ありがとう…』


タクミは以前から " SAISON " でバイトしている
リサと同じ歳の高校生だった


「……」

「……タクミの奴…リサちゃんに惚れちまったんだと………まだ…本人には何も言えてないみてーだけどな…」

「……ふぅん…」


タクミは洗い物をしているリサに
笑顔で何か話し掛けている


「……なんか……いーよな………青春て感じで…」

「……んー…」

「…タクミが良い奴なのはオマエもよく知ってる訳だし………かわいい従姉妹がもし付き合う事になったとしても…別に心配無いだろ?」

「……ぁ……あぁ………そうだな…」

「…ま、陰ながら応援してやろーぜ…」

「……あぁ…」







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