第27章 うまれた。
「·····(今日は僕の誕生日)」
カレンダーを見るが、親達は忙しい
(そんなに僕より其方が優先なんだな···。)
「誰でもいいから···僕を見て欲しい」
ーーーーー····
「あっ(今日澁澤さんの誕生日だ)澁澤さん。」
「·········」
(また宝石見てる)
この屋敷に来てから幾日か経つが。
主はずっと宝石を見てる
私に指示はしないから適当にやるだけ
でも時折いきなり抱きついてくるからびっくりする
ガチャ
(隣に移動す···!?)
ギュゥ
「どこに行くんですか?」
「と··隣に行くんですよ。」
「ほんとに?」
(今日誕生日なのにな~~··何か薄いよね···あっ。)
くるっ
「澁澤さん。今から街に出かけませんか?」
「街に?」
「えぇ!だって今日は」
「······」
「貴方が生まれた日ですもの」
続く